私は小学生の頃から強い近視で、中学生になる頃にはコンタクトレンズが欠かせない生活を送っていました。
コンタクトレンズは視力を補うためには便利ですが、
- 定期的な購入費用がかかる
- 毎日の洗浄や管理が必要
- 朝の装着や夜の取り外しに手間がかかる
など、小さな負担が毎日積み重なっていました。
そのため、以前から「いつか視力回復手術を受けたい」と考えていました。
しかし、実際に手術を検討すると、そこには大きな壁がありました。
私にはレーシックという選択肢がありませんでした
視力回復手術としてよく知られているのがレーシックです。
私も当然、最初はレーシックを検討しました。
しかし、術前検査を受けた結果、強度近視だったため、レーシックは適応外との診断を受けました。
一方で、眼内にレンズを挿入するICLであれば手術が可能とのことでした。
「ICLなら視力を回復できる。」
そう聞いたときは嬉しかった反面、すぐに現実的な問題に直面しました。
「高すぎる……。」
それが率直な感想でした。
ICLは自由診療のため健康保険は適用されません。
さらに、高額療養費制度も利用できません。
数十万円という費用を知った瞬間、
「やっぱり難しいかな。」
そう思いました。
視力を回復したい気持ちはありました。
でも、その金額を聞くと簡単には決断できませんでした。
そのとき思い出したのがFP3級の勉強でした
ちょうどその頃、私はFP3級の勉強をしていました。
その中で学んだ制度の一つが、医療費控除です。
「そういえば、ICLは医療費控除の対象になるのだろうか。」
そう思い、手術を受ける予定だった医療機関で確認してみました。
すると、医療費控除の対象になるとの説明を受けました。
ICLと医療費控除の仕組みについては、こちらの記事で詳しく整理しています。

「高い」は変わらない。でも、見え方は変わった
もちろん、医療費控除を利用したからといって、手術費用そのものが安くなるわけではありません。
しかし、FP3級で学んだ
- 課税所得
- 所得控除
- 所得税
- 住民税
といった知識を使い、医療費控除を受けた場合に税負担がどのくらい変わりそうなのか、自分なりに計算してみました。
すると、最初に手術費用だけを見たときとは、少し違った見方ができるようになりました。
ここで私の中の考え方が変わりました。
「高額だから無理」
ではなく、
「一度きちんと考えてみよう。」
という気持ちになったのです。
知識があったから、自分で判断できた
今回の経験を通して強く感じたことがあります。
それは、
知識は、お金を増やすためだけのものではない
ということです。
医療費控除という制度を知ったからといって、ICLが急に安くなるわけではありません。
しかし、制度を理解し、自分の場合にどの程度の負担になるのかを数字で考えられたことで、感覚だけではなく、自分なりの根拠を持って判断できるようになりました。
これは私にとって、とても大きな違いでした。
FP3級の勉強が役に立ったのは「節税」だけではありませんでした
FP3級では税金だけでなく、
- 社会保険
- 年金
- 保険
- 不動産
- 資産運用
など、お金に関する幅広い制度や仕組みを学びます。
資格試験というと、「合格すること」が目的になりがちです。
しかし実際には、制度を知ることで、人生のさまざまな場面で落ち着いて考えられるようになることの方が、私にとっては大きな価値でした。
今回のICL手術は、そのことを改めて実感する出来事でした。
Money Literacy Labが伝えたいこと
Money Literacy Labでは、
「この制度を使うべき」
「この商品を選ぶべき」
といった一つの正解をお伝えしたいわけではありません。
私が大切にしたいのは、
知識があることで、人生の選択肢は広がる
ということです。
今回のICL手術も、医療費控除を知ったから手術を受けた、という単純な話ではありません。
制度を知っていたことで、
「本当に自分にとって難しい金額なのか」
「そのお金を使うことで、自分の生活にどのような価値が生まれるのか」
と、一度立ち止まって考えられるようになりました。
そして、自分なりに納得したうえで決断することができました。
知識があることで、
「無理だ」
と思っていたことが、
「一度考えてみよう」
という選択肢に変わることがあります。
私にとってFP3級で学んだ知識は、お金を増やすためだけの知識ではなく、自分らしい人生を選ぶための判断軸をつくる知識だったのだと思います。
これからもMoney Literacy Labでは、お金の制度や仕組みを紹介するだけではなく、その知識を使って「自分ならどう考えるのか」を大切にしながら、実体験を交えて発信していきたいと思います。
その後、実際にICL手術を受けてどう感じたのか、術後1週間の経過や生活の変化についてはこちらの記事で振り返っています。

※本記事は筆者個人の体験と考え方をまとめたものです。ICL手術の適応や医療費控除の適用可否、自己負担額は、医療機関での診断や所得状況などによって異なります。本記事はICL手術や医療費控除の利用を推奨するものではなく、ご自身に合った選択を考えるための一つの材料としてご覧いただければ幸いです。

